肩こりが短期間で完治した実話
今日は、以前お見えになった患者さんの話をしましょう。50歳代の肩こり患者さんで、パソコンを使ったデスクワークをしている方でした。「肩がこるので毎週マッサージに行っている。なるべく強くマッサージをするところへ行っている。」とのこと。どこかのマッサージ屋さんで強くやってくれるところがあると聞くとすぐ行ってやってもらうとのこと。
肩を見せてもらうと、びっくりするぐらいカチカチでした。肩こりのつらさをマッサージで解決しようとすると、だんだん強くしないと効かなくなり、その結果肩こりの方も、その強い刺激にたえられるように、知覚神経を鈍くしたり、角質を増やしたりして、肩の筋肉を痛めないようにします。つまり強いマッサージをしているとだんだん効かなくなってしまうということです。
そこで私は、童話の”北風と太陽”の話をしました。北風と太陽が、コートを着た旅人のコートをどちらが脱がせることが出来るかというお話しです。はじめは北風が強い風を旅人に当てコートを剥ぎ取ってしまおうとしましたが、服をしっかり持っていたので出来ませんでした。次に太陽は旅人に日光を当てて暖めていると、暖まってコートを脱いだのです。
肩こりも同じで、力まかせにコリを揉んでも、肩こりを治すことは出来ず、リラックスできる状態にして肩の力を抜くようにもって行かないと肩こりは治らないと伝えました。
そして彼女に肩こりを治すために次のことをするようアドバイスをしました。
1.デスクワーク時の姿勢。・・・背中と頸の角度。視線の使い方、腕や肩の力の抜き方。
2.パソコンを操作するときの姿勢・・・イスの座り方、パソコン用メガネの作り方
3. 就寝時の姿勢と枕の選び方・・・これを心得ていないと肩こりを治すことは難しいです。
かなり細かくアドバイスをしました。
2週間後に肩コチコチだったこの女性がお見えになったので、肩こりを見せてもらったところ信じられないくらいに肩が柔らかくなっていました。
私は思わず「肩に何かしましましたか?」と尋ねたところ、「私がアドバイスしたことを全部実行した。」とのことでまたびっくり!今まで、私のアドバイスを全部実行した人はいないと思っていました。細かく聞いてみると確かに実行していました。
彼女の夫も同じような体質なので、彼にマッサージに誘われても行かないので、「最近付き合いが悪い」と不満そうなので当院のことを話したら、そんなことで治るわけがないと言われたそうです。その後数回の施術をして、肩こりが ”ぶり返さない” のでおわりました