さて、”首コリ”ってなんでしょう。

 文字をそのまま理解すれば首についている筋肉が常に収縮している状態です。 

こういう状態が続くと体にいろいろな変化が出てきます。頭が重い、目がしょぼしょぼする。寝付きが悪い、起床時の疲労感が強いとか、めまい、耳鳴り、吐き気がする、などの自律神経症状です。 

病院でいろいろ検査を受けても、あまり首のコリに注意を払ってくれるドクターは見られず。「異常ありません」と言われるだけの場合が多いようです。」わたしは40年の臨床経験を経て、首のコリが自律神経症を含む数々の不定愁訴の原因のひとつになっているものと思っています。

首のコリは誰にもあると言っても過言ではないくらいです。問題は、この首のコリを慢性化させないことです。首コリを悪化させるものは、環境と姿勢です。

首はいつでも裸状態なので冷えやすい状況になっています。冬マフラーを巻いても、室内にいるときははずしたり、夏は汗ばんだ首にクーラーの風が当たり続ける事などがあるとかなり冷えてしまいます。又、いろいろなことで緊張する環境にいると、ストレスのため首に力が入り、首コリの原因になります。

さて、首に負担のかかる姿勢とはどのようなものでしょうか。それは首を反る姿勢や、首を長時間下に向けた姿勢のことです。反る姿勢の代表的なものはパソコンをするときの姿勢です。下を見続ける姿勢の代表格のものはスマホ操作です。どちらも首に負担をかけますので長い時間していると大半の方は首に問題が起きてきます。

ところで首に負担をかけすぎてつらくなった場合は何をすれば良いのでしょう。以前は病院に行くと牽引や、”カラー療法”をしているところがかなりありましたが、効果が少ないだけでなく治療を長引かせるというレポートが出されてからあまりやらなくなりました。

強くマッサージをして逆にコリを悪化させる事もありますのでご注意下さい。首コリの施術では固定せず、筋肉を休めて、温めて、じっくりほぐす方が効果があります。また、ブロック注射をすると患部の状態が悪くても一時的に痛みが和らぐので、さらに負荷をかけてしまい、悪化してしまうことがありますので、気をつけてください。

健康な首を作るには

  1. 首を冷やさない。・・・・先ほどお話ししたように、首は「冷え」にとても弱いところです。首をサポートする効果もあるので、常に何かを巻いておきましょう。
  2. 首を温める。・・・・お風呂に入るときは半身浴ではなく、首までつかるようにしてください。ドライヤーで首を温めることも有効です。
  3. 首に良い姿勢を心がける。・・・・首の上にある頭はかなり重いので、前傾姿勢などになると首の負担が3倍ぐらいになるので、どんな時でも頸椎は地面に対し垂直にしていることが最善です。

あなたはデスクワークの時、長時間、体幹を前に傾けていませんか?

体を前に傾けているとパソコンのモニターを見るために顔だけ上げている姿勢をよく見かけます。これは頸椎の後屈のため首に力を入れ続けることになり、首コリの大きな原因になります。長期間この姿勢を続けて頸椎の椎間板損傷を起こし、「手のしびれ」と言うやっかいな症状を起こしてしまう方もいます。

対策としてはタイマーを用意して、15~30分おきにタイマーをなるようにし、のびをしたり首を少し動かしたりすることをお薦めします。

また、母親が赤ん坊に授乳させ、その様子をじっと眺めていたり、自分がうとうとしたりすると、自分が下を向きすぎて首がこってしまうこともありますのでご注意ください。

<当院での首のつらさの施術法>

猫背矯正

背中の上半分の筋肉は首や腕とつながっていて首の症状にかなり影響を与えます。猫背のヒトは猫背で曲がった分だけ首を反らせないと正面を向けないので猫背の施術もかなり有効です。

肩甲間部の重要性

背中に肩甲骨という骨があります。肩甲骨の間を肩甲間部と言い、ここには首とつながっている脊柱起立筋という筋肉があり、これが弱くなったり固くなったりすると首の負担が増え、つらくなります。当店では肩甲間部にある脊椎を伸ばす矯正をして改善しています。ここは自分でストレッチしても動かないところなので、施術後の変化に驚く方もいます。

頸椎調整

患者さんに、上向きで寝てもらい、私の指先で動診をしながら頸椎の動きやズレをチェックし調整していきます。施術の痛みはほとんど無く、緊張し過ぎなければ短時間にできます。その後、超音波マッサージや低周波療法でリラックスしてもらい少し寝ていただきます。頸椎の施術をきちんとしないと、慢性の頸椎症になってしまい一生を通じて不快な首になってしまいます。