なぜ寝ちがえがおきる?

もし、起床時に、首やその周辺が痛かったら、寝ているとき貴方の体と顔がおなじ方向を向いていなかったか、首をまっすぐにした姿勢でなかった可能性があります。

別の言い方をすると、今使っている寝具があなたに合っていないか、寝相が悪いかどちらかです。

寝ちがえを起こしにくい寝方

1.上向きに寝ないこと。

上を向いて寝ると、寝ているうちに顔が横を向いてしまうことがあります。例えば明け方などに首を右に向けて寝ていると左の首筋が伸びた状態が続くので、起床時は左の首筋が痛みを起こしているかもしれません。また、首を右側に傾(かし)げた形になっていると頸椎の右側の関節を痛めることがあり、右腕のしびれが発症することがあります。これは後々厄介になることがありますので、様子を見ていないで早めにご来店ください。

2.うつ伏せに寝ないこと。

普通の寝具にうつ伏せに寝るときはどうしても首を90度横にねじって寝ることになります。首を左右に頻繁に向きを終えていれば良いのですが、向きを変えない時間が長くなると、首の関節に負担がかかり、起床時には痛みが出ることがあります。そして、長い年月の間に、貴方の頸はこりのために太くなってきます。

3.ではどういう姿勢で寝れば”寝ちがえ”を起こしにくいか

 頸に隙間の出来ないマクラを使い、首の関節が狭くならないよう上向きと横向きの間、つまり斜め上になって、寝ることです。この姿勢で頭が下がらない程度の高さのあるマクラを使ってください。何度も寝違いを起こしている方はぜひ覚えてください。当院ではその姿勢で寝れる枕を用意してありますので、早まって変な枕を買わないようにしてください。

枕は必ずすること。

<マクラをしないと時間の問題でほぼ頸の調子が一年中悪い人になってしまいます。>

当院には寝ちがえ風な痛みを訴えて来院する方がかなりいます。そこで私が真っ先に聞く質問は、「どんな枕で寝ていますか?」です。

枕の上に頭をのせるときに重要なことは、枕と首の間に隙間を作らないことです。

枕に寝た時点で、その枕と首の間に指をいれてたみたときに、ほぼ抵抗なく指が入ってしまったら頸に負担がかかりますので、一度頭を浮かしてマクラを肩の方に押し込むか、その隙間が埋まるようなもの(例えばタオルなど)をはさむようにしてください。それでほぼ寝ちがえは防げますが、使っているマクラが自分に合っていないと、無意識にそのマクラをはずしてしまう可能性があり、うまくいかない方は一度御来店ください。

また、大きな声では言えませんが、「貴方の体型に合わせたあつらえの枕を作ります」といって作ってもらった枕をして頸を痛めた患者様も時々来店します。ご注意下さい。

寝違えてしまったら

軽い筋肉痛の「寝違え」の場合は少し痛みがあっても、痛みのある方向へストレッチなどしなければも2~3日で自然に治ります。

2~3日経っても痛みが軽減せず、背中や腕の方まで痛みが広がってきたら頸椎の関節にズレがおきていたり、首から肩にあるスジにずれが生じていたり、頸椎後関節に炎症が起きている可能性があります。

しかし、この痛みも何日も我慢していると痛みが軽減してくる場合があります。しかしこれは完治した状態ではありませんので、何日もたたないうちにまた痛くなってきます。

当院に来た患者さんが、このような状態で5年間も我慢をし続けた女性がいました。5回ほどの施術で治りましたが、このがまん強さに驚いた記憶があります。